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導入事例 - 日本老人福祉財団様

「安心と充実のシニアライフ」を支えるミッションクリティカルな仮想基盤をNexenta SDSで実現

導入の背景

タブレット利用、ペーパーレス、入居者のアクティビティ記録などに対応するため、情報システムの全面見直し

選定理由

最も重視したのが、Nexentaがオープンソース製品であるものの、エンタープライズサポートを実現していること

導入製品・サービス

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豊かな福祉社会実現を目指し、有料老人ホーム「ゆうゆうの里」を展開

ロゴ 一般財団法人日本福祉財団は、昭和48年(1973年)に厚生大臣の認可を受けて設立した。有料老人ホームを運営する事業体としては老舗で、2013年には一般財団法人の認可も受けている。
現在では1976年にできた「浜松(ゆうゆうの里)」を皮切りに、伊豆高原、神戸、湯河原、大阪、佐倉、京都と7か所でゆうゆうの里を運営している。
情報システムについては、一般財団法人日本老人福祉財団本部情報システム室の露木篤徳氏ともう一人、2人体制で担当している。担当者の人数は少ないものの、情報システムの役割は以前よりも増している。従来のバックオフィスの管理に加え、現場で働く人がタブレットなどを利用するようになった。従来は紙で行っていた現場の報告をデジタル上で行うペーパーレスを進めていることに加え、入居者のアクティビティの記録を画像、映像を使って行うようになっている。

「情報システムは、入居者の皆様の現状を正しく把握するために、24時間、365日、止めてはいけないものになっています」

こうした現場での変化を受け、2012年から情報システムの全面見直しを開始した。少人数で運用を行いながら、トラブルを回避しやすいシステムとして、物理環境にしばられない、仮想サーバーを導入。その後、データ保存についても、ストレージを導入し、見直しをはかることになった。

ほぼ2か月の短期導入を実現

サーバーの仮想化が完了した後、当初は仮想ホストのローカルストレージに仮想マシンを配置し運用していた。だが、バックアップ取得、仮想ホスト間のHA機能などが思うように運用出来ず、共有ストレージが必要になったのである。

「サーバー仮想化以前は、従来はストレージというよりも、ファイルサーバーに必要なデータを置いてきました。その見直しを行ってはみたものの、ストレージ導入は初めての経験だったため、物理ストレージ選択はなかなかうまく進みませんでした。ストレージの容量について、どの程度の容量にすればいいのかといったことを導入時に決定することが難しかったのです」

露木 篤徳 氏
本部 情報システム室
露木 篤徳 氏
そこで仮想ストレージを導入検討対象としてみたが、仮想ストレージでも思うような仕様の製品には出会えなかった。
製品選定に行き詰まりを感じたことから、当初は対象としていなかったオープンソースの仮想ストレージも検討対象とすることとした。そんな中で、露木氏はWebに掲載されていたNexenta社の創業者インタビューを読む機会を得る。それがきっかけでNexenta社に興味をもち、2015年夏に日本でNexenta製品を販売しているアセンテック株式会社で開催されセミナーに参加した。
セミナーで改めて確認すると、Nexentaにはさまざまなメリットがあることがわかった。オープンソースベースだが、Nexenta社よりソフトウェア保守サポートが受けられる。仮想化環境専用のストレージとしてだけでなく、ファイルバックアップの格納先などファイルストレージとしても利用できるユニファイドストレージである点も高く評価した。シンプロビジョニング・インライン圧縮・重複排除などの機能によりディスク容量を効率的・柔軟に使用が出来る。そして価格面でも、他社製ストレージに比べ非常に安価であった。

「セミナーの感触がよかったので、アセンテックと導入を前提とした打ち合わせを行ったのですが、セミナー以上にプラスメリットがあることがわかりました」

NexentaStorは、ライセンス形態がシンプルで分かりやすく、他社のように従量課金やオプション毎の課金制ではなかったため安心して導入検討を行うことができる。利用するハードウェアも汎用的なx86サーバーを使用していますので、事前に価格感が掴みやすかった。
さらに、アセンテックと打ち合わせを行ったところ、遠隔地に置いた仮想サーバーとのDR機能がついていることもわかった。懸念材料であった、利用しているスイッチ製品の設定方法、その他、細かい質問についてもアセンテック側が親身になって回答してくれることから、製品導入の意欲が高まったという。話しはとんとん拍子に進み、夏に話しを聞いたあと、10月には実際の導入の大枠が決まった。

心配だったネットワーク経由でのパフォーマンスも問題なし

導入の際に最も重視していたのが、「オープンソース製品ではあるものの、エンタープライズサポートを実現していること」だった。

「少人数で情報システムを運用しています。人数が少ない分、どうしても属人性が高くなります。そのフォローとして製品を提供するメーカーのエンタープライズサポートが必要だったのです。オープンソース製品でエンタープライズサポートの提供が可能で、価格的にもリーズナブルなものという条件全てをクリアしたのがNexentaStorだったのです」

実際に導入すると、パフォーマンスは、SSDと物理メモリキャッシュが非常に効果的に働くことから、仮想ホストの内蔵ストレージを利用している場合と遜色がない。

「ネットワーク経由で接続することで、導入前はパフォーマンスが不安だったのですが、ボトルネックとなるようなことはほとんどありませんでした。むしろ、管理に関して機器を管理しなくて済むことから管理は楽になりました。メンテナンスについても、物理サーバーでは実現できない、スナップショット機能を利用することで、OSのアップデートなどの際の保険がわりに利用することができます。以前より、管理は楽になって、トラブルが減ったと感じています」

サーバーがある関東、関西の間にDR環境を構築。財団として災害対策を大きく進展させることにも成功した。自然災害が多い日本では、データを異なる地域で保持することで、BCP対策を取ることも必要だが、低価格でDR環境構築を実現したのは大きなメリットとなった。
また、以前は基幹システムの夜間バックアップが長時間かかり、夜間勤務の職員に不便を強いていた。NexentaStorにデータファイルを格納する形態に変更した後は、バックアップが数分で完了するようになった。現場職員にとっても、導入効果を実感できるような環境を作ることに成功したのである。
運用管理については、Web経由で利用する管理ソフトが提供されている。別途管理ソフトを購入する必要がなく、操作についてもWebのコンソールから全ての設定を済ませることができる。CIFSからNFSへの切り替えなど簡単に設定できる。

「管理者にとっても、以前よりも管理を容易に行えるようになったと思います。ハードウェアの運用は、障害通知などはDELLのidracで確認しています。ハードウェアは他のx86サーバーと全く同じですので、特別な設定もなく同様に監視しています。実質1人で管理運用をおこなっているため工数増加が殆どなかったのは助かりました。容量のサイジングにあまり自信がなかったのですが、仮想化用ディスク、ファイル共有用ディスクで全体のプールを共有し使用しますので、実際の運用ではプール全体の上限値だけを気にすれば良く問題ありませんでした」

導入以降、ほぼトラブルなく稼働を続け、露木氏はNexenta社に信頼を感じている。

お客様情報

お客様名 一般財団法人 日本老人福祉財団
所在地 〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目7-7 ユニバーサル堀留町ビル5階
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