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導入事例 - 巣鴨信用金庫様

地域の発展に貢献し続けるために。スタッフ約1,300名の「業務効率の向上」を支えるセキュアなIT環境を「適正なコスト」で実現

導入の背景

2010年に導入したシステム環境のスペック陳腐化と、人員増加によるシステム負荷。

導入効果

サーバ1台に複数の仮想マシンを構築、ストレスの少ない情報環境が業務改革を促進。ワークフロー改善でペーパーレス化も一気に実現。

導入製品・サービス

カタログPDF


業務負荷の軽減と生産性向上を実現するため、情報系システム基盤を刷新

ロゴ 金融業務を支えるIT環境に強く求められる要件が「セキュリティ」です。巣鴨信用金庫では、情報系端末(通常業務に用いるノートPC)を2010年から、シンクライアントに切り替えて運用してきました。シンクライアントとは専用OSによって稼働するPCであり、サーバ上で稼働している仮想デスクトップ環境にネットワーク経由でアクセスして利用します。日々の業務データもPC本体に保存されることはなく、すべての情報は厳重に管理されたサーバ上に保存されます。そのため、職員たちは厳格なセキュリティポリシーを特に気にする必要もなく、安心して業務を行うことができます。

そして「働き方改革」というスローガンが提唱され始めた2015年、巣鴨信用金庫でも「業務改革プロジェクト」が発足。「ペーパーレスの実現」など具体的な目標と共に、業務負荷の軽減と生産性の向上を図るためには、このシンクライアント環境を大幅に改善する必要があったと、巣鴨信用金庫 事務サポート部 部長 柳田 達夫氏は説明します。

「2010年に導入したシステム環境は当時としては十分なものでしたが、時と共にスペックが陳腐化することは避けられません。加えて、当信金の人員も増加したことで、システムにかなりの負荷がかかっていました。そのため『仮想デスクトップへのアクセスにとても時間がかかる』といった声が多く出ていました。」

「最先端」よりも「最適解」。サーバ仮想化で柔軟かつ低コストな環境を実現

柳田 達夫 氏
事務サポート部 部長
柳田 達夫氏
出退勤管理から日報提出まで、日常業務において欠かすことのできない情報系端末をストレスなく活用できるように、シンクライアント環境の刷新を求めた巣鴨信用金庫は、2010年のシステム構築からのパートナーであるアセンテックに相談。この時の条件は「プリンターサーバやファイルサーバなど、まだ利用できるものに関しては極力既存資産を活かしていき、情報基盤全体のリプレースに関しては、段階的に実施していきたい」というものでした。

柳田氏は、この要望の狙いに関して次のように説明します。

「IT の進歩はとても速く、先進的な環境を整えるさまざまな選択肢が揃っています。しかし、予算には限りがあります。大切なことは、最先端のIT環境を整えることではなく、『業務改革に必要な環境を、いかにして適切なコストで実現するか』ということでした。」

この要望に応えてアセンテックが提案したソリューションが、Dell社製の1Uラックサーバである「PowerEdge R630」に、仮想化ソフトウェアである「VMware」を搭載し、サーバ1台に対して6台の仮想マシンを構築して運用。さらにシンクライアント端末を、最新のDell Wyseシンクライアントにするプランでした。

サーバ1台に複数の仮想マシンを構築、ストレスの少ない情報環境が業務改革を促進

堀越 裕一 氏
事務サポート部 システム
係長
堀越 裕一氏
慎重な検討の結果、巣鴨信用金庫はアセンテックの提案を採用。2019年春にほぼ理想的な環境が実現しました。
「サーバを仮想化したことが、大きなポイントだった」と、事務サポート部 システム 係長 堀越 裕一氏は説明します。

「従前のシンクライアント環境では、仮想マシンは使用していなかったため、人員が増える度にサーバの追加が求められていました。しかし、高価なハードウェアをそう何度も調達することはできません。結果として、サーバ1台に接続するユーザ数を増やすしかなく、レスポンスが悪くなり、場合によっては『日報を書いている最中に、画面が再読み込みされてしまう』といった不具合が生じていました。しかし、仮想マシンならばユーザ数の増加にも余裕をもって対応できます。おかげで約1,300名のユーザ全員が、非常に快適にシンクライアント端末を活用することができるようになりました。」

こうしてストレスなく業務が進められるようになったことで、思わぬ変化もあったと堀越氏は続けます。

「新環境に移行してから、日報に記載される情報量が増えました。こうした変化の積み重ねが、巣鴨信用金庫の業務改革を、さらに一つ上の段階へと押し上げてくれると期待しています。」

勘定系システムにも同一端末で接続、ワークフロー改善でペーパーレス化も一気に実現

2019年度中に実現を目指した巣鴨信用金庫の業務改革の主な特長として、以下の3項目が挙げられます。
  1. ワークフローの改善による業務効率の向上
  2. ペーパーレスの実現
  3. 無線LANによる働き方の変化

巣鴨信用金庫では、勘定系の業務システムを一般社団法人しんきん共同センターに委託しており、そのシステムの活用は、各拠点に設置された専用端末で行っていました。しかし、シンクライアント環境が刷新されたことで、各自の仮想デスクトップからアクセスできる環境まで実現できるようになりました。

「今までは専用端末の前で順番待ちの列を作ることもありましたが、これからは違います。こうした変革で当金庫内の業務効率は、大きく向上していくでしょう。」(柳田氏)

さらに、承認決裁などのワークフローの電子化が進められたことで、ペーパーレス化も大きく前進。2019年末から、わずか3か月間で「既存文書を80%カットする」という大きな目標が達成されています。

「これまで紙で管理されていた書類を、スキャンをしてPDFで保存・管理するように切り替えました。紙で管理していると、書類を保存するだけでかなりのスペースを必要としますし、検索の際にも時間を要します。セキュリティの観点から言っても、紛失やコピーされても記録が残らないため被害の発覚が遅れるリスクがありますが、電子化されてファイルサーバに保管されていれば、アクセスを監視して、いざという時にもログを辿ることができます。この変革も、当金庫にとって非常に大きな意味を持っています。」(堀越氏)

コストの削減や省スペースの実現、セキュリティの向上など、複数のメリットが得られるペーパーレス化を確実に達成するためには、業務のワークフローそのものを見直すと共に、ネットワーク環境の整備も大きな要素となります。巣鴨信用金庫でも、無線LAN環境を整備し、いつでもどこでもネットワークに接続できる環境を実現したことで、「会議資料のペーパーレス化」まで達成することができました。

サポートから仮説実証まで迅速かつ柔軟に対応、信頼できるパートナーが改革の支え

巣鴨信用金庫では、今回のサーバ仮想化とシンクライアント環境の刷新で、業務改革が大きく前進しましたが、今後もペーパーレス化のさらなる促進やファイルサーバの再整備など、さまざまな対策が予定されている。こうした業務改革を一つひとつ具現化していく背景には「信頼できるITパートナーの存在が大きい」と、柳田氏は話します。

「アセンテック様とは、2010年のシンクライアント環境構築時からのお付き合いですが、私たちからのリクエストに対し、非常にレスポンスよく対応してくれます。今回のシンクライアント環境刷新に際しても、『既存のシンクライアント端末のままでも、パフォーマンスが得られるか?』といった私たちからの問いを検証するPoC(Proof of Concept)にまで、柔軟に取り組んでくれました。私たちは、ITの専門家ではありません。アセンテック様のように頼りがいのあるパートナーがいることで、安心して業務改革に注力することができます。今後もさまざまな対策が必要になると思います。アセンテック様とDell様には、これからも質の高いサービスを提供いただけるものと期待しています。」
システム構成図
システム概念図

お客様情報

お客様名 巣鴨信用金庫
所在地 東京都豊島区巣鴨2丁目10番2号
法人概要 巣鴨信用金庫は、1922年に「有限責任信用組合巣鴨町金庫」として創業。相互扶助の精神のもとに地域の方々によって設立されました。以来一貫して経営理念である「地域のお客様の繁栄と豊かな暮らしづくりのお手伝い」を実践。昨年12月には地元企業の縁をつなぐ「縁の市」というWebサイトを開設するなど、地域の発展に、今も助力し続けています。
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