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導入事例 - 取手市役所様

増大する更改費を大幅に抑えつつ「メンテナンス激減」の恩恵をもたらしたリモートPCアレイ

導入の背景

取手市では、総務省の「自治体情報システム強靭性向上モデル」に基づくネットワーク三層分離に対応するため、従来はVDI方式を採用し、1台の端末から多層のネットワークを利用する環境を整備していました。
しかし、情報系サーバー全体の更改時期を迎えるにあたり、従来方式のまま設計・試算を行ったところ、近年の物価高騰や仮想化ソフトウェアのライセンス費用高騰が重なり、前回更改時の4倍以上という巨額の予算が必要になることが判明しました。
上記の課題を解決するため、リモートアクセスインフラ「リモートPCアレイ100」の導入が検討されました。

選定理由

・構成のシンプルさと運用管理の容易さ
・仮想化ライセンス不要による高いコストパフォーマンス
・他自治体での安定稼働実績と充実したサポート

導入効果

・約半年でのスピード構築とスムーズな全庁移行
・定期メンテナンス停止がほぼゼロに、業務継続性が向上
・出先機関を活用した柔軟なテレワークの実現

導入製品・サービス

カタログPDF


物価高騰と高額ライセンスに阻まれた従来型VDIからの脱却

ロゴ 取手市では、これまで「自治体情報システム強靭性向上モデル」に基づいたネットワークの三層分離に対応するため、VDI(仮想デスクトップ)方式を採用し、1台のパソコンで多層のネットワークにアクセスする環境を構築していました。しかし、サーバーの更改時期を迎えるにあたり、従来通りの方式で設計を行うと、莫大な予算が必要になることが判明しました。
取手市 総務部 情報管理課 次長 岩ア氏は次のように当時を振り返ります。
「当市では従来通り仮想化の検討を進めていましたが、情報系サーバー更改という大きな事業を控える中で設計や見積もりを行ったところ、前回更改時の4倍以上という巨額の予算がかかってしまうことが明らかになりました。大きな要因となったのは近年の物価の高騰と、仮想化ソフトウェアのライセンス費用高騰でした。さらに、従来の仮想化方式は、Windows OSを快適に動作させられるかについて、実機での検証を行わない限り不明確である点や、サーバー設計の難易度が非常に高いという課題も抱えていたのです。」

他自治体視察で見出したリモートPCアレイの価値

岩ア 弘宜 氏
取手市 総務部 情報管理課
次長
岩ア 弘宜 氏
このコスト増大の壁を突破するため注目したのが「リモートPCアレイ」でした。県内の他の自治体が既に導入しているという情報を得た同市は、すぐに実際の運用状況を確認するために視察へ向かいました。
デジタル化推進室長の松ア氏は、視察における要件をこう語ります。
「1番は『安定して使えているか』という点でした。今までに導入事例がないような新しいシステムを導入する場合、入れてみてやはりダメだったという事態は絶対に避けなければなりません。視察先の自治体様で実際に運用されており、管理運用に耐えうるシステムであるという実績を現場で確認できたことが、導入を決める大きな要因の1つとなりました。」
視察によってリモートPCアレイが最小の経費で最大の効果を上げられると確信した同市は、導入の2年前に実機環境を借り受け、本格的な動作確認と検証作業を開始しました。

拡張性よりも「シンプルさ」を追求。
人事異動の属人化リスクを排除したシステム設計

様々なシステムを比較検討した結果、同市がリモートPCアレイを選定した最大の理由は、「構成のシンプルさ」と「管理運用のしやすさ」にありました。
以前導入していた拡張性の高い仮想環境システムでは、定期メンテナンスやリフレッシュ作業が必要であり、物理サーバーの一部分に負荷が集中してシステムが重くなったり、一時的にログインができなくなったりするなどのトラブルが発生していました。高度な技術である反面、メンテナンスに専門的な知識が必要とされることが大きな課題でした。
「リモートPCアレイは、ラックに小さなパソコンが多数並んでいるという非常にシンプルな構造です。そのため、管理ベンダー様にとっても、私たちにとっても、管理が格段に簡単になるだろうと考えました。」
と松ア氏は指摘します。
自治体における運用においては、機能を頻繁に付け足すような拡張性よりも、シンプルで安定した管理運用が行える方が適しているという結論に至ったのです。
さらに、シンプルな構成は自治体特有の「人事異動」という課題においても大きなメリットをもたらします。実際に、このシステムを導入した当時に最も詳しく運用に携わっていた職員がこの春に異動となりましたが、属人化を避けたシンプルなシステム設計にしていたおかげで、スムーズな引き継ぎと運用維持が可能となりました。
導入を担当したパートナーも、
「アセンテック様からお借りしたデモ機の手配やスケジュール調整も非常に柔軟で、お客様のスケジュール期間に合わせた検証がスムーズに行えたことが大変助かりました。」
と、製品の扱いやすさとサポート体制の良さを評価しています。

2年間の検討から採用決定後、約半年でのスピード構築

松ア 昌也 氏
取手市 総務部 情報管理課
デジタル化推進室長
松ア 昌也 氏
課長補佐 鈴木氏は導入プロセスについて次のように語ります。
「本稼働の約1ヶ月前に情報管理課で動作検証を行い、その後15名によるテスト運用で課題を洗い出しました。全350台のうち庁内用300台は、5日間に分け毎日50台ずつ段階的に導入を進めました。」
このプロセスにおいて、共通のベース環境を一斉展開する「マスターPC」の作成がセットアップの効率化に大きく貢献しました。
「リモートPCアレイだけでなく、マスターへのソフト組み込みと動作検証に約1-2ヶ月を要しました。一部ソフトの微調整や物理的なセットアップなどタイトなスケジュールでしたが、無事に展開を完了できました。」と導入パートナーは語ります。
短期間で職員から挙がったプリンターやグループウェアの連動課題を集約し、マスターを修正することで本稼働への移行を間に合わせることができました。

VDIからリモートPCアレイへ刷新、公民館なども活用した新たなテレワーク運用

導入システムはLGWAN接続系350台で、うち300台は主に市民窓口や税関係、福祉など住民情報を日常的に扱う部署に配備され、通常業務やグループウェアに活用されています。その他50台をテレワーク用として配備しています。
テレワーク用端末は接続先をVDIからリモートPCアレイに刷新しました。在宅勤務に加え、専用ネットワークのない公民館などの出先機関でもLGWAN接続系の内部事務を可能にし、場所を選ばない働き方を実現しています。
なお、マイナンバー関連事務は高いセキュリティを維持するためテレワーク不可とし、庁内利用に限定することで安全性を徹底しています。

コスト削減に加え「目に見えない成果」を重要視

鈴木 健太 氏
取手市 総務部 情報管理課
デジタル化推進室 課長補佐
鈴木 健太 氏
リモートPCアレイの導入は、同市にコスト面だけでなく、運用の安定性という目に見えない大きな成果をもたらしました。
最も大きかったのが、システム移行の大幅なスムーズ化とユーザーへの負担軽減です。
通常、このような大規模な仮想環境の移行では混乱が伴います。しかし今回は、簡単なマニュアルを配布するだけで大きなトラブルもなく移行を完了できました。
コスト面については、物価高騰等があるため単純な過去比較は難しいものの、情報系サーバー全体の更改に要した費用は、当初の「1.7倍程度」に抑え込むことができました。仮想化ソフトウェアなどの高額なライセンス費用を不要にしたリモートPCアレイの効果がここに大きく現れています。
岩ア氏は、目に見える数字以外の最大の成果を熱く語ります。
「以前のVDI方式では、システムの安定運用のために月に数回、水曜日の閉庁後にメンテナンス作業を行っていました。しかし、これが議会開催前の月末など、職員が残業して対応しなければならない非常に忙しいタイミングと重なってしまうことがあり、職員から改善を求める切実な声が上がっていました。今回リモートPCアレイを導入したことで、そういった毎月のメンテナンス作業が限りなくゼロに近くなりました。これはお金には換算できない部分ですが、職員の業務継続性を守るという意味で非常に大きな成果です。」
さらに、運用管理の面でも大きなメリットが生まれています。
「従来は個別ソフトの導入要望があっても、マスター全体へ影響するため断らざるを得ませんでした。しかし今後は、特定のカートリッジに個別対応できるため、部署ごとのプリンター環境構築やRPA導入など、ニーズに合わせた環境を作りやすくなりました。これらもまた、お金には変えられない大きな成果、そして導入の意義であると受け止めています。」
「また、物理構造が明確なため不具合時の問題特定も容易です。不具合のあるカートリッジだけを特定すればよく、他ユーザーに影響を与えずに該当部品を交換できます。原因の切り分けやシステム全体の再構築が不要になり、現場での作業回数は激減。外部ベンダーとの連携による効率的な集中管理体制が実現しています。」

端末集約によりフリーアドレス制や柔軟なオフィス活用へ

取手市では、リモートPCアレイの導入によってセキュリティの確保と運用管理の効率化という初期の目標を高いレベルで達成しました。
岩ア氏は次のように締めくくります。
「今回導入したリモートPCアレイにより、端末運用がさらに効率化されました。これからは人口減少が進み、行政の職員数も自ずと減らしていかなければならない社会へと変わっていきます。そうした中で、今回の複数ネットワークを1台に集約する仕組みやリモートPCアレイの特性は、自席を持たない『フリーアドレス制』の導入など、時代の変化に応じた柔軟なオフィス活用を可能にする一助になると感じています。行政が多様化していく中、セキュリティを最優先に確保した上で、個別環境の共有や共同利用といった新しい運用の形へと、この仕組みをさらに広げていきたいと考えています。」
利用イメージ
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お客様情報

お客様名 取手市役所
所在地 茨城県取手市寺田5139番地
自治体概要 取手市は、茨城県の南端に位置し、市域は総面積69.94平方キロメートル、東西14.3キロメートル、南北9.3キロメートルであり、利根川とその支流である小貝川の二大河川が流れる水と緑に恵まれた地域です。
茨城県の南部の玄関口としてばかりでなく、東京、成田、つくばを結ぶ三角形のほぼ中央に位置していることから交通の要となっており、首都圏の都市の中でも、交通の利便性と自然環境に恵まれた都市環境をもっています。

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